【2009年度 電動ツーリングカー スポーツクラス 全日本選手権】 2009年11月13日(金)?15日(日)開催
毎年1回開催される、メーカーからのスポンサーを受けていない選手のみで行われる、ツーリングカー スポーツクラスの全日本選手権。今年は、日本各地での予選会を勝ち抜いた95名が、茨城県つくば市にある、谷田部アリーナに集まりました。
ヨコモの社員並びに、チームヨコモのメンバーは、ヨコモユーザー応援スタッフとして、ユーザーへのセッティングアドバイスや、モーターメンテナンス、ブース出展などでイベントを盛り上げました。
レースで注目を浴びたのは、予選6ラウンドの全てにおいてトップフィニッシュを決めた、関西から参加の荻野真之介選手でした。安定感抜群の腕前で決勝のポールポジションを獲得しました。
そしてもう1人、ヨコモのBD5を使ってくれている、関東支部から参加の、土岐三冬選手(女性)が決勝8番グリッドを獲得しました。
決勝レースは、トップ10台が同時に5分間走り、誰が一番速いかで順位を決めます。それを3ラウンド行い、2ラウンドの着順合計ポイントで優勝が決まります。
通常のレースにおいては、ポールポジションからのスタートが、圧倒的に有利となり、セカンド、サードグリッドが優勝争いに加わってきます。
しかし今回は、ポールスタートの荻野選手が、決勝第1ラウンドで、急に失速してしまいます。どうやらタイヤを接着するのを忘れてしまったようです。実車で言うとパンクした状態です。
そこでトップでチェッカーを切ったのが、2番グリッドからスタートした沓名淳一選手でした。ポールスタートの荻野選手は、何と9番手。
続く2ラウンド目、ポールの荻野選手はスタートからタイムが上りません。先ほどの動揺があったのでしょうか。そこでトップに立ったのは、前方のマシンを次々と交わしてきた、8番手スタートの土岐三冬選手でした。 後半には荻野選手も徐々に本来のタイムを出してきますが、勢いに乗る土岐選手がそれを振り切り、トップフィニッシュしました。荻野選手は2位ゴール。
これによって優勝の行方は、第3ラウンドにもつれ込みました。優勝に最も近いのは、トップフィニッシュを決めた、沓名選手と土岐選手。次に優勝に近いのは、2位ゴールを決めた、荻野選手と藺牟田浩成選手となります。
運命の第3ラウンドのスタート直前、選手と観客が一体となり、谷田部アリーナ独特の、静かな雰囲気に包まれます。 そしてスタートの合図と同時に、10台が一斉にスタートを切りました。
トップを走るのは荻野選手、それを後続車が綺麗に繋がって追いかけます。そんな中で1台、また1台と追い抜き、順位を上げてくるマシンがありました。 土岐選手です。7位、6位、5位…、徐々にトップに迫ってきます。 そしてついに2番手まで浮上し、観客の興奮はピークに達します。
荻野選手との一騎打ちになりますが、残り時間が30秒しかありません。
徐々にトップとの差は縮まりましたが、後一歩のところで届かず2位ゴールでした。
これにて荻野選手が2位と1位で19ポイント、土岐選手が1位と2位で19ポイントの同点となり、ベストタイムで荻野選手が上回ったため、優勝は荻野選手となりました。 土岐選手は2位、藺牟田選手が3位となりました。